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ポートレートとは?カメラの設定やレンズ選びのポイントを解説

「人を撮影するのは好きだけど、なかなか思い通りに魅力を引き出せない…」そんな悩みはありませんか。ポートレート撮影は、被写体の魅力を最大限に捉えるための奥深いジャンルです。

しかし「そもそもポートレートってどんな写真なの」「カメラの設定やレンズはどう選べばいいの」といった疑問を持つ方も多いでしょう。

本記事では、ポートレートという撮影ジャンルの特徴から、具体的なカメラの設定手順、そして最適なレンズの選び方までを幅広く解説します。基本を理解するだけで、普段撮影している何気ないポートレートも見違えるほど印象的に変わるはずです。

初心者から中級者まで、これから一歩先へ進みたい方に向けて、わかりやすく丁寧にポイントをまとめています。この記事を参考に、あなたのポートレート写真をワンランクアップさせてみませんか。


ポートレート撮影とは何か

ポートレート撮影は、人を被写体としてその表情や雰囲気を引き出すことに注力した写真のジャンルです。

背景ボケや光の使い方などテクニックが多様で、同じ被写体でも撮影方法によって印象が大きく変わります。最初にポートレートの魅力と特徴を押さえることで、より具体的な撮り方を理解しやすくなります。

ポートレートの定義と魅力

一般的には、被写体となる人物を主題として、その人の個性や感情を写し取る写真を指します。表情の豊かさやライティング次第でドラマチックな世界観を作れるのが魅力です。

また、撮影者の意図やコミュニケーション能力も大きく関係するため、撮る側の個性が出やすい点も面白さのひとつです。

スナップ写真との違いと共通点

スナップ写真は日常の何気ない瞬間を捉えることが多いのに対し、ポートレートは被写体に意識的なアプローチを行います。とはいえ共通しているのは「人を中心とした写真」である点です。状況に応じて、スナップ的に自然な表情を撮るか、ポージングを重視して美しく演出するかを使い分けると良いでしょう。

目的に合わせた撮影スタイルの見極め

ポートレートを「記念写真」「アーティスティックな作品」「SNS用プロフィール」など、どの用途に当てはめたいかで撮影スタイルが変わります。モデルや撮影者の意図を確認し、ラフな雰囲気にするか、きちんとライティングを組むかを決めましょう。

これによって機材準備やロケーションの選択もスムーズになります。

カメラ設定の基本を知ろう

ポートレート 撮り方の基本として、カメラの設定は非常に重要です。絞り・シャッタースピード・ISO感度が主要な3要素であり、これらをバランスよく調整することで理想的な仕上がりに近づけます。

設定を理解することで、撮りたいイメージを具体的に形にしやすくなるでしょう。

絞り値で背景ボケをコントロール

人物を際立たせるために背景をぼかすなら、小さいF値(大きく開放)が有効です。

ただし、F値を小さくしすぎると被写界深度が浅くなりすぎ、ピントが外れやすくなる点に注意しましょう。焦点が合う範囲を狙い通りにコントロールすることがポイントです。

シーン別に変える適正な絞り値の目安

屋外で全身を撮影する場合はF4〜F5.6程度が、上半身やバストアップの写真ではF1.8〜F2.8程度がよく使われます。以下の目安を参考に調整しつつ、撮影現場で試行錯誤して最適な値を見つけてください。

  • 全身:F4〜F5.6
  • バストアップ:F1.8〜F2.8
    被写体や背景との距離、光量などによって最適値は変わるので、まずは上記を基準に設定を行いましょう。

シャッタースピードと手ブレ対策

ポートレート撮影で多い失敗例が、被写体ブレや手ブレです。シャッタースピードが遅すぎると手ブレが起こりやすいため、光が少ない場面でも撮影時は1/60秒以上をキープするのが一般的です。

被写体が動く場面では、さらに高速シャッターにする必要があります。

動きのある被写体を撮る際の注意点

たとえば、撮影場所が風が強い環境や、モデルがアクティブに動くシチュエーションでは1/250秒以上のシャッタースピードを確保できると安心です。動きの大きさによっては、連写モードを活用しベストタイミングを逃さない工夫も効果的です。

どんなにポーズが良くてもブレてしまっては台無しなので、適切な速度に設定しましょう。

ISO感度の正しい理解

暗所で手ブレや被写体ブレを防ぐためにISO感度を上げることがありますが、上げすぎると画質がザラザラした印象になります。撮影場所の明るさと必要なシャッタースピードを考慮して、ISOは適宜調整しましょう。

高感度ノイズを抑えるための工夫

ノイズが気になる場合は、まず可能であれば三脚や一脚などを使い、ISO感度を高くしなくても撮影ができる環境を作ることが大切です。

さらに、カメラ内または現像ソフトのノイズリダクション機能を活用すると仕上がりが安定します。

正確なピント合わせのコツ

ポートレートではピントが合っているかどうかが写真の印象を大きく左右します。とくに目にピントを合わせると、被写体の表情や感情が強調されやすいです。AFの設定を見直し、必要に応じて顔認識AFや瞳AFを活用しましょう。

AFモードとAFエリアの選択

  • シングルAF(AF-S / One Shot):モデルが大きく動かない場合に適しており、構図を決めてから半押しでフォーカスを固定する
  • コンティニュアスAF(AF-C / AI Servo):動きのある場面や、被写体が頻繁にポーズを変える状況で効果的
    被写体が動くかどうか、また撮影シーンによってAFモードを切り替えることが、正確なピント合わせの鍵となります。

レンズ選びのポイント

ポートレート撮り方を考えるうえで、レンズ選びは非常に重要なファクターです。被写体の顔や表情に合った画角とボケ感のコントロールができるかどうかで、写真の印象が大きく変わります。

焦点距離の選択がもたらす効果

焦点距離が短いほど背景や周囲が広く写り、焦点距離が長いほど背景が圧縮されます。人の顔を自然に写すなら、フルサイズ換算で50〜85mm前後が比較的使いやすいと言われています。

フルサイズとAPS-Cで見え方が変わる理由

APS-Cカメラの場合、フルサイズよりも画角が狭くなる「クロップ」特性があります。

そのため、50mmレンズでも実際の見え方はフルサイズ換算で約75mm前後になるなど、カメラ本体によって選ぶレンズが異なる点に注意しましょう。

単焦点レンズとズームレンズの違い

単焦点レンズは明るいF値を持つものが多く、美しいボケが得やすい特徴があります。一方、ズームレンズは画角を瞬時に変えられる柔軟性が魅力です。撮影スタイルや被写体との距離感に合わせて選択しましょう。

ボケ感重視ならどちらが有利か

一般的には、単焦点レンズのほうが開放F値が小さい傾向があるため、より大きなボケを作りやすいメリットがあります。

ただし、画角の固定が難点でもあるため、撮影シチュエーションと相談して使い分けると良いでしょう。

ポートレートで使われる代表的な焦点距離

人物の顔が歪みにくく、自然なパースペクティブを保ちやすい焦点距離がポートレート向きとされています。50mmや85mmはその代表例です。

85mmや50mmが人気の理由

85mmは背景の圧縮感が強く、フレームに余計なものが入りにくいというメリットがあります。50mmは撮影者との距離感が適度で、モデルとのコミュニケーションが取りやすいことから、多くのカメラマンに愛用されています。

撮影シーン別の注意点

ポートレート撮影はシーンによって光量や背景が異なるため、対応力が試されます。屋外の自然光撮影と室内の人工光撮影では、同じポートレートでも対処法が変わります。

屋外ロケーションと自然光の活かし方

屋外では、日差しの強さや方向がとても重要です。柔らかい光を得たいなら曇りの日や日陰を活用し、太陽光の角度を意識しながら撮影すると自然な陰影を作れます。

また、背景に季節感や風景を取り入れると写真全体にストーリー性が生まれます。

時間帯別に変わる光の色温度

  • 朝日や夕日はオレンジがかった暖色系の光
  • 正午付近は青白く硬い光
    このように、時間帯によって光の色や強さが変化します。やわらかい印象を狙いたいなら、日の出後や夕暮れ前のゴールデンアワーを狙うとよいでしょう。実際に朝夕で比べてみると、モデルの肌色や背景の雰囲気にも差が出るため、撮りたいイメージに合わせて撮影時間を調整してください。

室内撮影で押さえるライティングの基本

室内では、窓からの自然光やストロボ・定常光など人工光を組み合わせて撮影します。光源の向きや強さに注意し、被写体の顔に美しい陰影ができるよう配置しましょう。

ストロボや定常光を使いこなすコツ

ストロボは瞬間的に強い光を当てるため、光量を大きく補えます。一方、定常光は光の当たり方をリアルタイムで確認しやすいメリットがあります。組み合わせる際は、メインライトと補助ライトの明るさを調整し、立体感と自然な明暗を狙ってください。機材が増えるほどセッティングの手間もかかりますが、それだけ表現の幅が広がります。

撮影後の仕上げで魅力を高める

撮った写真をそのまま活かすだけでなく、後から現像やレタッチで微調整すると、モデルの魅力がさらに引き立ちます。とくにRAW形式で撮影しておけば、ホワイトバランスや露出などを大きく変更可能なため、印象を大きく変化させられます。

現像で得られるメリット

RAW現像を行うと、より細かい明るさや色味の調整が可能です。肌のトーンを整えたり背景の色合いを調整したりするだけで、写真の仕上がりに大きな差が生まれます。JPEG撮って出しでは出せない繊細な表現を楽しめるでしょう。

レタッチの注意点

過度なレタッチは、不自然な肌質や歪みを生み出す原因になります。被写体本人の魅力を引き出しつつ、あくまで自然な仕上がりを目指すのがポイントです。ここでは肌の調整やホワイトバランス補正など、必要最低限の手直しを心がけると、モデルや見る人にも好印象を与えられます。

まとめ

ポートレート撮影を上達させるカギは、まず人物の魅力をしっかり理解し、それを引き出す機材や設定を意識することです。絞りやシャッタースピード、レンズ選びの基本をマスターすれば、あなたのイメージを具体的に形にしやすくなります。

屋外や室内など多様なシーンで経験を積みながら自分なりのスタイルを確立し、さらにRAW現像やレタッチで微調整すれば、より個性的で完成度の高いポートレートに仕上げられるでしょう。


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