「結婚式の見積りを取ったら想定より100万円以上も高かった」そんな経験談を耳にして、漠然とした不安を抱えていませんか。結婚式費用は、式場の選び方や日程、アイテムの手配方法など、いくつかのポイントを押さえるだけで大きく節約できます。
さらに、満足度を保ちながらコストを下げるためには、安易な削減だけでなくリスクとメリットのバランスを見極める視点も欠かせません。
この記事では、費用が高くなりがちな要因を整理したうえで、準備段階・式場選び・アイテム手配・ゲスト対応といった各フェーズ別に実践しやすい節約テクニックを解説します。最後に注意点とお得なキャンペーン情報も紹介するので、理想の一日を賢く叶えたい方はぜひ参考にしてください。

結婚式費用が高くなる主な理由

結婚式の平均総額は約350万円と言われますが、初回見積りに含まれない追加オプションが後から上乗せされるのが高騰の最大要因です。料理や装花、写真のグレードアップが雪だるま式に積み重なり、想定を100万円以上オーバーするケースも珍しくありません。
まずは費用が膨らむ仕組みを理解しましょう。
見積りの仕組みを理解する
見積書は「基本プラン」と「オプション」の二階建てで構成され、基本プランには最低限の料理・装花・衣装しか含まれていません。料理ランクは最安、装花は卓上中心、ドレスは上限価格が未記載という提示が一般的で、契約後の打ち合わせでグレードを上げるたびに+5万、+10万と積み上がります。
さらに撮影や演出の追加が重なると当初見積りの1.5倍から2倍になる例もあり、総額提示を義務付けて交渉する姿勢が過度な出費を防ぐ第一歩です。見積書を受け取ったら各項目の単価と数量をチェックし、相場との乖離を確認しておきましょう。
追加オプションで膨らむ費用
写真アルバムのページ追加、エンドロール動画、メイン卓装花のボリュームアップなど、提案時には魅力的に見えるオプションは式場にとって利益率の高い商品です。価格が非公開のまま決定すると合計で30万〜50万円増えることも少なくありません。
オプションは「ゲスト満足に直結するか」「自分たちのこだわりか」で優先度を決め、不要な物は見積り段階から外すと後々断りづらい状況を防げます。担当者へは“写真はスナップのみ”など具体的に線引きを提示し、セット割引が提示された際は本当にお得か再計算することも忘れずに。
結婚式費用を安くする方法【準備編】
準備段階で節約方針を固めておくと、打ち合わせ中に迷わず判断できます。
総額の上限とこだわりポイントをあらかじめ決め、費用交渉やオプション取捨選択の基準にしましょう。
予算上限を先に決める
世帯収入・貯蓄額・ご祝儀想定額をもとに自己負担の上限を決めてから式場を探すと、提案内容が予算内に収まりやすくなります。たとえば総額300万円以内と伝えれば装花のグレードや写真枚数を調整してもらうなど、具体的なコストコントロールが可能です。
支払いタイミングや分割可否も確認し、立替金が家計を圧迫しないよう手元資金に10%程度の余裕を確保しましょう。上限を文書化してプランナーと共有するとアップセルの圧力が抑えられ、判断基準がぶれにくくなります。
優先順位でメリハリを付ける
料理・衣装・写真・演出をすべて最高ランクにすると費用は跳ね上がります。二人で「絶対に譲れない部分」を3つほど挙げ、それ以外は削減候補に回すとバランス良く節約できます。
例として料理と写真は最上位、装花や映像演出は標準プランにするなど取捨選択を明確にすると、打ち合わせでも即決しやすく追加提案を最小限に抑えられます。優先順位リストを共有ドキュメント化し、決定理由を残しておくと後から迷ったときに役立ちます。
結婚式費用を安くする方法【式場選び編】

式場選びは総額を左右する最大のポイントです。持ち込み規定や日程割引の有無を比較し、見積りの透明性が高い会場を選ぶとコストコントロールが容易になります。
持ち込み自由な式場を選ぶ
衣装・引出物・カメラマンなどを自由に持ち込める式場は、外部相見積りを取れるため大幅な節約が可能です。持ち込み料があっても「アイテム価格+持ち込み料」を合算し、式場提携価格と並べて比較すれば実質コストが下がるケースが多々あります。
契約前に持ち込み禁止アイテムと料金を一覧で提示してもらい、後出し請求を防ぐことが重要です。ペーパーアイテムや演出機材まで規定を確認し、自由度の高い式場を選ぶとトータルで数十万円差が生じます。
直前割・仏滅プランを活用
直前キャンセルで空いた枠や仏滅・平日枠は、通常価格から20〜30%割り引かれる上、料理アップグレードや装花特典が付く場合もあります。家族婚や少人数婚で日取りにこだわらないなら狙い目で、総額100万円近い節約事例も。
仏滅でも午前挙式なら遠方ゲストの移動負担が少なく、演出と料理で満足度を補えます。準備期間が短くなるため衣装サイズ直しや招待状発送のスケジュールを逆算し、間に合うか確認してから決定しましょう。
結婚式費用を安くする方法【アイテム編】
アイテムの手配方法を見直せば、式場外注費も削減できます。特に衣装とペーパーアイテムは外部サービスを活用することで大きな節約効果が期待できる項目です。
ドレス・タキシードを賢く手配
衣装費は総額の中でも高い割合を占めるため、手配方法を工夫するだけで大幅な節約が可能です。提携ショップのセールやアウトレットなら定価30万円のドレスが10〜15万円になることも。ネットレンタルは試着キットを自宅に取り寄せられ、店舗へ行く手間を削減できます。
二次利用の予定があるなら購入してリメイク、予定がないならレンタルといったように将来計画を踏まえて検討すると無駄がありません。アクセサリーや靴を通販で購入し、髪飾りはハンドメイドマーケットでオーダーすればさらにコストダウンできます。
レンタルと購入の比較
レンタルはメンテナンス費とクリーニング費が含まれ、着用後の手間が不要なため1度しか着用しない花嫁には経済的です。購入ドレスはリセールサイトで売却すれば費用を回収でき、リメイクして記念品に転用する選択肢もあります。
比較の際はサイズ補正代・輸送費・保管スペースなど隠れコストを含めた総額を確認し、納期やデザイン選択肢の豊富さ、試着可能数も踏まえて判断しましょう。迷ったときはレンタル試着と購入見積りを取り、写真で客観比較すると納得しやすくなります。
アウトレットやセールを探す
ドレス専門店や百貨店のシーズンオフセール、オンラインアウトレットを狙うと新品ドレスが10万円前後で手に入る場合があります。試着サービスを利用すれば自宅で複数着を比較でき、サイズ補正やクリーニング費を含めても式場レンタルより安価になるケースが多数。
メンズ衣装はブランドスーツをアウトレット購入し、小物のみレンタルする方法で見た目を損なわずコストを最適化できます。セール情報はSNSやメルマガで早めに入手し、人気サイズが売切れる前に行動する決断力も大切です。
ペーパーアイテムを自作する
招待状・席次表・メニュー表を自作すると式場注文の約3分の1まで費用を削減できます。テンプレートサイトでデザインを選び、厚紙やトレーシングペーパーを組み合わせれば手作りでもプロ仕様の仕上がりに。自宅プリンタがない場合はネット印刷を活用しても式場発注より安価です。
デザインデータを保存しておけばゲスト追加や宛名ミスへの対応も容易で、追加料金を最小限にできます。シーリングスタンプやリボンをあしらうと高級感が増し、コストを抑えつつ特別感を演出できます。
結婚式費用を安くする方法【日程交渉編】

日程は会場利用料と直結するため、柔軟にスケジュールを調整できれば大幅な割引が期待できます。複数の候補月を提示し、空き状況に合わせて最安日を選べばコストメリットを最大化できます。
オフシーズンを狙う
真夏や真冬のオフシーズンは会場稼働率が下がり、会場費や料理が10〜30%割引になることがあります。空調が整った会場なら季節による不快感を抑えられ、節約幅に対して満足度を維持しやすいのが利点です。旅行需要も落ち着く時期なので遠方ゲストの宿泊費や航空券も安価になり、ゲスト側の負担軽減にもつながります。
真夏のガーデン挙式や真冬のテラス演出は快適性を損ねやすいため、屋内動線や季節対策のドリンク・ブランケットを用意すると安心です。
平日・ナイトウェディングがお得
平日昼間や金曜夜のナイトウェディングは人気の土日昼枠より会場費が2〜5万円安く、衣装や写真の割引がセットになる場合もあります。総額で10〜15%の節約事例が多く、退勤後に参加できる時間帯を選べばゲストのスケジュール調整もしやすくなります。
アフターパーティーを同一会場で行えば装飾や移動費の重複を回避できる点も魅力です。終電時間を考慮したタイムテーブルをプランナーと共有し、進行をタイトにし過ぎないよう注意しましょう。
結婚式費用を安くする方法【ゲスト対応編】
ゲスト人数と引出物は総額を左右する大きな要素です。招待客の選定とギフト内容を最適化すれば、節約しつつ感謝の気持ちを伝えられます。
ゲスト人数の最適化
ゲスト関連費用は固定単価が多いため、人数削減は最も分かりやすい節約策です。家族・親族・親しい友人に絞った30名程度の少人数婚なら料理をワンランク上げても総額は大人数婚より低額に抑えられます。遠方ゲストにオンライン配信を提供すれば旅費負担を解消でき、欠席でも祝儀を送りたい意向に柔軟対応できます。
人数確定の締切日を早めに把握し、キャンセル料が発生しない期間内で調整するとリスクを最小化できます。招待リストは「式の目的」と「感謝を伝えたい相手」を基準に優先度を付けると悩まず絞り込めます。
引出物をニーズで選ぶ
引出物セットの相場は3,000〜5,000円で、人数が多いほど総額への影響が大きくなります。既製セットを選ぶと不要な品が混じりやすいため、カタログギフトや地域名産品など好みが分かれにくいアイテムを選ぶと単価を抑えつつ満足度を高められます。
同居家族単位で1セットにすると費用を1〜2割削減できる定番テクニックです。複数業者のサンプルを比較し、持ち込み料を加えた実質単価で選ぶとコスト最適化が図れます。配送型ギフトは手荷物負担を減らせる上、まとめ割引が適用される場合もあるため要チェックです。
結婚式費用削減の注意点とリスク

大幅なコストカットは魅力的ですが、削減しすぎると品質やゲスト体験が損なわれるリスクがあります。節約と満足度のバランスを意識して判断しましょう。
満足度を下げない工夫
費用削減に集中し過ぎるとゲスト体験が希薄になりがちです。削減した分をフォトブースやクロークのアメニティ追加など費用対効果の高いワンポイントに再投資すると「おもてなし感」を維持できます。たとえば卓上装花を抑える代わりに料理を試食会グレードへ上げると、ゲストの評価はむしろ向上する傾向があります。
提案を受ける際は「コスト削減がゲスト体験にどう影響するか」を必ずプランナーに尋ね、数値化できる満足度指標がないか確認すると判断ミスを防げます。
持ち込み料・キャンセル料に注意
外部発注でコスト削減を狙う場合、持ち込み料を合算すると外注メリットが消える恐れがあります。契約前にアイテム別料金表をPDFでもらい、トータルコストで比較してください。
妊娠や転勤など予期せぬ事情で日程変更が必要になる可能性も踏まえ、キャンセル規定のタイミングや保険加入の有無を確認するとリスクを最小化できます。キャンセル規定は式場ごとに大きく異なるため、複数会場を比較する際の重要評価軸に加えましょう。
お得な割引・キャンペーン活用術
ブライダル業界は期間限定のキャンペーンが豊富です。
公式サイト・専門情報サイト・SNSを横断的にチェックし、割引枠を逃さないようにしましょう。
ブライダルフェア特典
ブライダルフェアは式場が新規契約を獲得する販促イベントなので、参加者限定の割引や特典が豊富です。料理試食無料、衣装2着目50%OFF、前撮りプレゼントなど総額20万円相当の恩恵を得られる場合もあります。
即日契約が条件になるケースが多いので、フェア参加前に予算と希望日程を固め、複数会場を回って比較すると交渉材料が増えます。来館特典のギフト券や試食会招待も実質割引になるため、SNSや公式サイトで事前に確認を。オプション無料体験でサービス品質をチェックできる点も大きなメリットです。
クレジットカード&ポイント活用
結婚式は数百万円規模の決済になるため、還元率の高いクレジットカードを使うと実質数万円の節約が可能です。還元率1.5%のカードで300万円決済すれば45,000ポイント、期間限定ボーナスで2倍以上になることも。決済上限額や分割手数料、マイル転換率などを比較し、最もメリットの大きいカードを選びましょう。
ブライダルローンより金利が低い場合が多く、資金繰りにも有利です。カード発行に2〜3週間かかる場合があるため、式場契約前から準備し利用枠を上げておくとスムーズに決済できます。
まとめ
結婚式費用を抑える要点は、次の4つです。
- 費用構造を理解し、高騰要因を把握する
- 準備段階で総額の上限を設定し、交渉基準にする
- 式場・アイテム・日程・ゲスト対応の各フェーズで実践的な節約策を徹底する
- 割引キャンペーンやポイントサービスを組み合わせて実質コストを下げる
特に式場選びと日程交渉は総額に直結するため、複数会場を比較し柔軟に日程を調整すると大きな効果が期待できます。一方で削減し過ぎるとゲスト満足度が低下する恐れがあるため、こだわり部分を明確にし「削る所と投資する所」をバランス良く選択しましょう。
計画的な情報収集と早期行動が、理想の結婚式をお得に実現する近道です。
