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結婚式の費用は?平均費用や予算内で収めるための節約ポイント

結婚式の準備を始めると「平均でいくらかかるの?」「予算内に収める方法は?」と費用面の不安がつきものです。とはいえ、全国平均はあっても地域や招待人数、演出内容で大きく変動し、見積もりを見ても適正価格か判断しづらいのが実情です。

この記事では、結婚式の平均費用と内訳をわかりやすく整理し、限られた予算内で理想の式をかなえるための具体的な節約ポイントや賢いメリハリの付け方を解説していきます。

「何にどれだけ掛けるべきか」「どこを削ればゲスト満足度を下げずに済むか」など結婚式の予算について気になっている方は、ぜひ参考にしてください。


結婚式の予算平均は?

結婚式の費用は会場の規模や招待人数、演出内容、開催時期によって大きく変わりますが、平均額を把握しておくとおおまかな資金計画や節約ポイントが見えやすくなります。

さらに平均と自分たちの希望を比較することで、必要な項目に優先順位を付けやすく、準備期間中のストレスも軽減できます。

まず、全国的な相場感を解説していきます。

全国平均はいくら?

大手ブライダル情報誌の「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」によると、挙式・披露宴を行った場合の全国平均総額は約356万円です。

この金額には会場使用料や料理、衣装、写真、演出など基本的な項目が含まれていますが、人数や地域によって前後し、例えば招待人数が50名未満の少人数婚では約250万円前後に収まるケースもあります。

逆に100名以上の大型披露宴では450万円を超えることも珍しくありません。こうした幅を理解しておくと、見積もり提示時に過不足を判断しやすくなります。

平均値を参考にしつつも、自分たちの希望に合わせて費用配分を調整しましょう。

地域・季節による差

結婚式の費用は首都圏や政令指定都市と地方都市で約50〜70万円の差がつく傾向があります。特に東京や横浜、大阪の中心部は会場使用料や装花単価が高く、同じ内容でも地方より高額になりがちです。また、春・秋の人気シーズンは需要が集中するため、同会場でもハイシーズン料金が加算されることがあります。

反対に真夏や真冬、平日を選べば会場費用が10〜20%下がるケースも多く、節約につながります。さらに観光イベント時期は遠方ゲストの宿泊費が上がりやすい点も要注意です。地域と季節の掛け合わせで相場が大きく動く点を覚えておきましょう。

費用項目の割合

総額を構成する主な費用項目はおおむね「料理・ドリンク30%」「衣装12%」「装花・装飾8%」「写真・映像8%」「演出6%」「引出物7%」「会場使用料10%」「サービス料・その他19%」程度と言われています。割合を知ると、どの項目を削れば効果的に節約できるかが見えます。

例えば料理は満足度に直結するため削りすぎは禁物ですが、装花やペーパーアイテムは外注やデジタル化でコストを抑えやすい項目です。衣装は新郎新婦でレンタルと購入を組み合わせるなど柔軟な選択肢もあります。数字を目安に、自分たちのこだわり度合いに応じて配分を見直しましょう。

予算を決める前のポイント

平均を把握したら次は自分たちの予算を具体化します。闇雲に金額を決めると後で支払いに追われる恐れがあるため、自己資金やご祝儀の想定額を整理し、招待人数や式のスタイルから必要額を逆算する手順が欠かせません。

ここで土台を固めておくと、見積もりの追加や削減の判断がスムーズになります。

予算決めの前に主に抑えておきたいポイントは以下3つです。

  • 自己資金とご祝儀のバランス
  • 招待人数から逆算する方法
  • 初回見積もりのチェックリスト

それぞれ順番に解説していきます。

自己資金とご祝儀のバランス

結婚式費用の支払い原資は主に自己資金とご祝儀です。自己資金は貯蓄から捻出する現金で、直前の生活費を圧迫しない範囲に設定します。

一方、ご祝儀は招待人数×平均3万円が目安ですが、友人中心か親族中心かで額は変動し、親族中心なら5万円程度になることもあります。自己資金とご祝儀の合計が総予算を上回っていれば安心ですが、下回る場合は演出の見直しや分割払いを検討する必要があります。

ご祝儀を当てにし過ぎず、自己資金を多めに見積もると予算オーバー時のリスクを減らせます。さらに住宅購入や新婚旅行など今後の大きな支出も踏まえ、貯蓄残高とのバランスを確認しましょう。

招待人数から逆算する方法

費用の中で大きな割合を占めるのが料理とドリンクで、これは招待人数に比例します。まずは呼びたいゲストを家族・親族・友人・職場の4カテゴリに分け、必須ゲストと追加ゲストを仕分けます。

そのうえで平均料理単価1万5千円、ドリンク5千円を掛け合わせて概算を出し、人数を増減させた場合の費用差を把握しましょう。

例えば60名と80名では料理・ドリンクだけで約30万円の開きが生じるため、人数調整は大きな節約効果を生みます。人数を減らす分、演出や記念撮影に充てると満足度は保てます。

さらにテーブル装花や引出物の数も連動して減るため、人数管理は複合的なコスト削減策となります。

初回見積もりのチェックリスト

式場見学でもらう初回見積もりは最低ランクの衣装や装花が設定されていることが多く、そのまま鵜呑みにすると後日上がるケースがほとんどです。

チェックすべきはポイントとして以下が挙げられます。

  • 料理とドリンクのグレード
  • 衣装ランクの上限
  • 写真・映像プランの有無
  • サービス料と税の計算方法
  • 持ち込み料

特に料理はグレードアップで1人3千円、衣装はプラス10万円単位で増えることがあります。

演出追加や色打掛などオプションを足すと最終的に150%程度に膨らむ例もあるため、気になる項目を標準ランクに変更してもらい、総額がどこまで増えるかを試算してから契約を検討しましょう。


予算内で叶える節約アイデア

無理のない予算を決めたら、削れる部分とこだわりたい部分にメリハリを付けることで満足度を保ちながら総額を抑えられます。大幅に費用を下げるコツは固定費に踏み込みつつ、ゲスト体験を損なわない範囲で質を調整することです。

さらにキャンペーンや持ち込み制度を活用すれば、交渉が苦手でも自然に費用が下がります。

ここでは費用効果の高い節約術を項目別に紹介します。

料理・ドリンクの賢い選択

ゲスト満足度を左右する料理は下げすぎると不評につながるため、品数より質を重視したコースを選ぶと効果的です。例えば前菜とデザートをハーフポーションにし、メインに国産牛を配置すると1人あたり約2千円削減で満足度も確保できます。

ドリンクは乾杯酒をスパークリングワインに変更し、フリードリンクの種類をビール・ワイン・ソフトドリンク中心に絞ることで500円程度抑えられます。

さらにビュッフェ形式のデザートブースを取りやめ、テーブルサービスに切り替えると人件費が減り1万円単位で下げられることも。料理長との打合せで季節食材を使った限定メニューを提案してもらえば、コストを下げながらオリジナリティも演出できます。

装花・装飾費を抑えるコツ

会場装花は季節花を選ばないと輸送や温度管理で高額になります。旬の花を中心に組み合わせ、装花の高さを抑えたテーブルランナー装飾にすれば、卓数×3千円ほど節約可能です。またゲストテーブルのキャンドルやフォトフレームを100円ショップのアイテムで手作りし、装花の面積を減らす方法も有効です。高砂装花は写真映えを考慮してボリュームを確保し、サイドをグリーン主体にすると総額を下げつつ華やかさを保てます。

さらに装花業者への持ち込み交渉や、装花後に二次会会場へ転用するアイデアも取り入れれば、花材を最大限活用しながらコストを抑えられます。

オフシーズン&平日プラン活用

式場は予約が少ない時期や曜日に割引プランを用意しています。例えば真夏の7月・8月、真冬の2月は20%前後の会場費が下がるケースが多く、気候リスクを施設の空調や送迎でカバーできれば大幅な節約になります。平日婚も人気が高まりつつあり、金曜夕方開催なら有休を取りやすくゲストの負担も比較的少ないため選択肢として検討できます。

さらに直近3〜6ヶ月以内の「直前割」は装花やドレスがセットになり総額が100万円以上下がることもあるので、準備期間に余裕があるなら候補に加えておきましょう。

割引プランを活用する際は適用条件を事前に確認し、必要なオプションが含まれているか比較することが重要です。

お金をかけるべき優先ポイント

節約を意識し過ぎて全体の満足度が下がっては本末転倒です。ここではゲストの印象や自分たちの思い出に直結する項目を中心に「削らないほうが良い投資ポイント」を整理します。

限られた予算でも価値ある部分に集中すれば、総額以上の満足感を得られます。後悔しにくい優先順位を見極めて、賢くお金を配分しましょう。

ゲスト満足度を高める投資

ゲストが披露宴で最も評価するのは料理とサービス品質です。料理はコース全体のボリュームよりも温度や盛り付けが重要で、温かい料理を温かいまま提供できる設備がある会場を選ぶのが賢明です。スタッフの人数が少ないと料理提供が遅れ、満足度を下げる要因になるため、サービス料が多少高くても手厚い配膳体制を確保する価値があります。

さらに控室のドリンクやアクセス支援などゲストが目にする部分に資金を投じると、「もてなしが行き届いていた」という印象を残しやすくなります。

結果的に「ご祝儀以上の価値を感じた」という声につながり、主催側の満足度も高まります。

思い出に残る演出への配分

映像演出や写真アルバムは後から見返せる唯一の形で残るため、予算に余裕がなくても品質を下げないほうが満足度が高い傾向があります。特にムービー演出は上映環境によって見え方が変わるため、スクリーンサイズや音響設備の確認は必須です。

プロカメラマン撮影は10万円以上しますが、友人撮影と比較すると構図やライティングが段違いで、仕上がりの印象差は大きくなります。また、当日のライブ撮影を即編集してエンドロールにする「撮って出し」演出はゲストからの評価も高く、費用対効果が高い投資先です。

演出を1つに絞ってクオリティを上げれば、総額を抑えつつ思い出に残せます。

式場選びで費用を最適化

同じ内容でも式場によって費用は大きく異なります。見学の段階で比較ポイントを押さえ、交渉や持ち込みを活用すれば、相場より低い料金で希望をかなえられることがあります。

式場ごとのプラン内容や割引制度を把握することで、最終的な支払額に数十万円の差が出ることも珍しくありません。ここでは式場選びのコツを整理します。

見学時に確認すべき項目

式場見学は雰囲気だけで決めず、費用に直結する項目を事前にメモして確認しましょう。

具体的には下記の5点が挙げられます。

  • プラン内で賄える衣装点数
  • 料理グレードの範囲
  • 会場装花の標準ボリューム
  • 控室や送迎バスの有無
  • サービス料率と深夜料金の加算条件

特に衣装は2着目以降が別料金になるケースが多く、後で増額しがちです。

見積もりに含まれない演出やオプションを含めた時の総額をヒアリングしておくと、複数会場の比較がしやすくなります。さらに仮予約期間の長さやキャンセル規定も確認し、日程変更で追加費用が発生しないかチェックしておくと安心です。

見積もり比較と交渉術

複数会場の見積もりを並べると、同じ人数・同じプラン名でも費用構成が大きく違うことに気づきます。比較時は「総額」ではなく項目ごとの単価を見るのがコツで、料理や装花、写真など差額が大きい項目を抽出します。他会場で安かった項目を提示し、「この条件に近づけられますか」と相談すると、特典や割引を引き出せる場合があります。

無理な値下げ要求よりも「人数が増える見込み」や「平日を選択する」など式場側のメリットを示して交渉すると、双方が納得しやすく円滑です。さらに契約前に持ち込み料やキャンペーン割引を確約書面に盛り込んでもらうことで、後日の追加請求を防げます。

持ち込み料・オプション注意点

式場専属以外の業者を利用すると、持ち込み料がかかる場合があります。ドレスは1着につき3万円、カメラマンは5万円など高額になることもあるため、外部依頼で節約できるはずが逆にコストアップにつながる可能性があります。また装花や引出物は数量が多いほど搬入料がかさむため、事前に式場規定を確認しておきましょう。

一方でペーパーアイテムやプチギフトは無料のケースもあるため、持ち込み範囲を見極めれば大幅に費用を下げられます。オプションのキャンセル期限も要チェックで、締切後の変更はペナルティが発生することがあるためスケジュール管理が重要です。

まとめ

平均費用を知り、自己資金とご祝儀のバランスを見極めたうえで招待人数を調整し、初回見積もりの項目を精査すると無理のない予算が立てられます。料理やサービスなどゲスト満足度に直結する部分には投資しつつ、装花や時期選び、持ち込み制度を活用して節約すれば、理想の結婚式を予算内で実現可能です。さらに平日プランや直前割を活用すると大幅なコストカットも期待できます。

式場ごとの比較と交渉を怠らず、割引や特典を引き出すことで数十万円単位の差が生まれます。

結婚式の費用に悩んでいる方に今回の記事が参考になれば幸いです。