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オレンジに魅せられてvol.5 – 国立に魅せられて –

オレンジに魅せられてvol.5 - 国立に魅せられて -

2023年12月2日、国立競技場。この日、この場所で起きた出来事はずっと覚えてるのかなと思います。清水エスパルスというサッカークラブが2024年シーズンをJ1で迎えるのか、はたまた2023年と同じくJ2で迎えるのか。それが決まる、厳密に言えば決まった日です。

90分+αで歓喜するクラブ・サポートがいて、その一方で涙を流すクラブ・サポーターがいる。今回はそんなお話です。

果たして2023年12月2日、どういった感情だったのか。

J1昇格へ向けて

2023年シーズン、J2からJ1へ昇格できるクラブは3。その内、年間1位の町田ゼルビアと2位のジュビロ磐田は自動昇格枠で2024年シーズンにJ1昇格が決まっていました。つまり、残る昇格枠はあと1つ。その1枠を3位〜6位のクラブで争うことになります。

3位と6位のクラブ、4位と5位のクラブが対戦し、共に勝ちがったクラブが決勝戦を行い、そこでの勝者がJ1昇格。勝者と記載しましたが、厳密には3位と6位のクラブの試合で0-0など引き分けになった場合、年間順位が上のクラブが勝ち上がります。これはプレーオフ決勝でも同じです。そういった点も踏まえると一番有利なのは3位のクラブということになります。そして、開催されるスタジアムは年間順位が上のクラブのホームで開催されます。

ちなみに清水エスパルスの年間順位は4位。3位は東京ヴェルディ。5位はモンテディオ山形、6位がジェフユナイテッド市原。プレーオフに進出した4クラブの内、3クラブ(エスパルス・ヴェルディ・ジェフ)がJリーグ発足時に加盟した10クラブ、通称オリジナル10のクラブになります。

年間順位4位のエスパルスは年間順位5位のモンテディオ山形とホームで対戦することとなりました。

よぎる不安、実感する準備の大切さ

2023年11月25日。対モンテディオ山形戦。発表されたスタメンの中に今シーズン全試合ゴールマウスを守ってきた権田修一選手の名前はありませんでした。2022年カタールW杯にも出場しドイツ戦ではMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)の活躍を見せた選手です。

代わりにGKとして出場するのは大久保拓生選手。2019年にエスパルスに移籍をしてきた選手です。2023年のリーグ戦の出場は0。正直、「おいおい大丈夫か・・・」という気持ちを抱きました。

その理由は大久保選手の実力というよりは、公式戦から遠ざかっている点です。練習と試合ではやはり違う部分はあると思いますし、試合勘がどのぐらいあるのかというのが不安になった理由です。

モンテディオ山形戦に関して言えば、年間順位がエスパルスの方が上なので、引き分けでも決勝戦へ進むことができます。しかし、負けたらそこで終わりです。そのプレッシャーもあるのでは・・・そんな思いで試合開始を待ちました。

しかし、試合が始まると大久保選手がビッグセーブを連発。GKがビッグセーブを連発ということは、それだけ攻めらているということなので、試合の流れとしては良いとは言えないのですが。

得点を奪うことはできなかったのですが、大久保選手の活躍もありゴールを奪われることもなく0-0で試合終了。規定により12月2日に行われるプレーオフ決勝に駒を進めました。

試合に出られなくても常日頃からいつ出場することになっても良いように準備をしておく。そういった姿勢が実を結んだ結果となりました。試合中ビッグセーブを連発する大久保選手に対し、「試合前に不安になって本当すみません」という気持ちでいっぱいでした。

決戦の日

東京ヴェルディとジェフの試合は2-1で東京ヴェルディが勝利し、プレーオフ決勝へと進みました。その結果、年間順位で上回る東京ヴェルディのホームでプレーオフ決勝が行われることとなりました。東京ヴェルディが本来ホームスタジアムで使用しているのは味の素スタジアム。しかし、今回東京ヴェルディがホームスタジアムに選んだのは味の素スタジアムではなく、国立競技場

天皇杯決勝や高校サッカー決勝が行われるなど、サッカー聖地とも言われるスタジアムで2023年プレーオフ決勝が行われることとなりました。

数年振りの国立へ向け

プレーオフの決勝が国立競技場で行われるのは自分にとっては、良いことでもありました。勿論クラブとしてはホームで開催した方が雰囲気などを考えると良いでしょう。しかし、自分のとっては国立競技場で開催される方がチケットが確保できるかなと思いました。静岡で開催であれば行けるけど、東京で開催の場合行けるかわからないという方がいるかなと。

そして、無事チケットを確保。指定席は全然取れず後方の自由席のチケットを購入しました。
※販売から5時間ほどで完売


昔買ったエスパルスのユニフォーム

数年振りにエスパルスのユニフォームに袖を通しました。着れたのが嬉しかったですね。試合まで一週間。この一週間は大袈裟ではなく、エスパルスのことばかり考えていたように思えます。

決戦の日当日

2023年12月2日。


2023年12月2日の国立競技場

国立競技場は満員。駅前の混み具合は凄かったです。試合が始まるまでの時間、ドキドキが止まらず。といった感じでした。

今年のシーズンが始まる時はこうしてユニフォームを着て応援する事になるなんて、考えもしませんでした。ほぼ全試合観戦することになるとも思ってませんでした。そしてこうして、記事を書くことも想像できませんでした。

泣いても笑っても残り1試合。この試合に勝てば1年でのJ1昇格。清水エスパルスの2023年最後の試合が、戦いが始まりました。

戦いの果てに

前半、エスパルスが何度かチャンスも作るもゴールを奪えず。しかし攻める姿勢は見える。そんな試合展開でした。結局、前半はゴールを奪えずに0-0。ゴールを奪えていないものの、危ないシーンは少なくエスパルスが主導権を握って試合展開できている。そういった印象でした。

そして後半18分、試合が動きます。エスパルスがPKを獲得。そのPKをチアゴサンタナ選手が決めて待望の先制点。この時は立ち上がって喜びました。なんなら声も出てました。DAZNで試合観戦している時も喜び声を上げることはありますが、その比ではなかったと思います。

1点先制したものの、1点では心もとないのも事実。どんな形で失点するかわかりません。ひょんなことからゴールが生まれてしまう可能性というのは全然あります。「もう一点、もう一点・・・」しかし、追加点は奪えず試合は進みました。

試合時間が少なくなってくると、この一点を守るという選択も出てきます。残り時間が少なくなればなるほど。追加点を狙い、無理に攻めてカウンターを受け失点してしまっては元も子もないわけですから。ヴェルディが攻めるシーンもありましたが、決定的なチャンス与えることはなかったように見えました。

あと少し、あと少しでJ1。

そして試合はアディショナルタイムへ。
※プレーが止まった時間が最後に追加するもの

告げられたアディショナルタイムは8分。この8分というのは長い方です。なんなら5分とかでも長いと感じます。そしてそのアディショナルタイム。試合でいうと後半51分。エスパルスがファールをとられ、ヴェルディにPKを与えてしまいます。ここにきてのファール、そしてそれがPK。

この試合もエスパルスのゴールを守るのは前の試合に引き続き大久保選手。前節の好セーブを思い出し、ここでもその好セーブを。しかし無情にもボールはゴールネットを揺らし、その気持ちは儚くも空へ消えていきました。

その数分後、試合終了のホイッスル。1-1。この瞬間、規定により年間順位が上の東京ヴェルディのJ1昇格が決まりました。東京ヴェルディにとっては16年振りのJ1とのこと。お互いそれぞれ想いがあったと思います。クラブだけでなくサポーターも。そして勝負の世界ですから、どちらかは涙を飲む結果になります。

開幕7戦勝ちなしというのがなければ、引き分けた試合や負けた試合のどこかで勝てていたら、最後のファールがなければ、たらればを言い出したらキリがありません。そして言ったところで何も変わりません。

もう1年J1昇格を目指して1年間戦う。それが事実。

こうして2023年の清水エスパルスの戦いは終わりました。

2023年シーズンを振り返って、ほぼすべての試合を観戦していなかったら、国立に足を運ぶこともなかったんじゃないかなと思います。そしてこんなに悔しい気持ちになることもなかったのではと思います。本気で応援するから本気で悔しい。そういった気持ちになるなら応援しない方が楽なのではないかなんて考えたこともあります。だけど、やっぱり清水エスパルスというサッカークラブが好きなんだなと。時は流れ好きになったきっかけの選手は勿論いませんし、選手は移り変わる。それでも好きなんだなと再認識させられた1年だったなと。

来シーズンは毎試合!というのは難しいけど、1ヶ月に1回はスタジアムに足を運ぼうと思います。応援し続けるという気持ちと、久しぶりのスタジアム観戦でやはりスタジアムで観戦するのは良いなと思えたので。

ここからはオフシーズン。だけど、契約更改というまた別の戦いが待っています。J1に昇格できなかったことにより移籍する選手というのも出てくると思います。それでもしっかり応援し続けたいなと。そう思う12月のとある日でした。

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